場の量子論を制覇しよう!

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量子力学概論(その3)

 現在2019年11月1日11時15分である。

麻友「11月と言えば!」

私「『11月のアンクレット』だよね。でも、私は、麻友さんに呼び出されたりしてない。振られることは、なさそうだ」

麻友「そもそも、付き合ってないし」

結弦「まあまあ、量子力学始めましょう」

若菜「綺麗にノート取ってましたね」

私「もう一度、持ってこよう」

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麻友「太郎さんが、下の写真でふりがな振っているように、光量子は、こうりょうしなのね。こういうの、どうやって、チェックしてるの?」

私「どう考えたって、ひかりりょうしか、こうりょうしのどちらかだよね。そういう場合、索引で、両方調べる。光量子は、『か行』のところにあった。だから、こうりょうし」

若菜「なるほど。辞書で調べなくても、分かるんだ」

結弦「量子力学の本なのに、最初に出てくる物理学者が、古典力学ニュートンなんだね」

麻友「あっ、そうね。ホイヘンスというのは、土星の横にあるのが、環だということを、50倍の望遠鏡で確かめた人じゃなかった?」

私「そう。その通り。万有引力発見の1665年の10年前、1655年のことだったね」

若菜「もうひとり、マクスウェルという名前が、見えますが」

私「力学もやってないのに、電磁気学の説明は分からないだろうと思って、これまで話してなかったけど、電気と磁気のことについての理論のうち古典論の方は、マクスウェルの電磁方程式というもので、記述される」

結弦「じゃあ、量子論の方は?」

私「QED。つまり、量子電磁力学で、記述される」

若菜「QEDって、『これ、すなわち証明したかったことだった』という証明終わりの宣言じゃなかったでしたっけ?」

私「確かに、数学で、QEDというと、quod erat demonstrandum というラテン語で、証明したかったことができたよ、という意味になる。でも物理学で、QEDというと、quantum electrodynamics という意味なんだ。ファインマンは、それを利用して、量子電磁力学の啓蒙書を書いたとき、題名を、QEDとした」

若菜「訳されているんですか?」

私「大貫昌子(おおぬき まさこ)さんという人が、『光と物質の不思議な理論』という題で訳してる」

ファインマン『光と物質の不思議な理論』(岩波現代文庫

光と物質のふしぎな理論―私の量子電磁力学 (岩波現代文庫)

光と物質のふしぎな理論―私の量子電磁力学 (岩波現代文庫)

若菜「あっ、分かった!お父さんが、このブログの初回で、


ニュートリノというのは、QEDで(私は、ここで間違っている。正確には、ファインマン『物理法則はいかにして発見されたか』(岩波現代文庫)の117ページの記述で)ファインマンが言っている電磁場の角運動量なのか? それが量子化されている!』と書いた。


と書いているときのQEDというのは、この本のことだったのですね。思い浮かべるべき本を、間違えたということですね」

結弦「いきなり、QEDで・・・なんて言われても、分からないよなあ」

麻友「それが、太郎さんの魂胆なのよ。私に、そういう数学や物理学での常識を、少しずつ植え付けているのよ」

私「お妾さんを、何人も持って、それぞれを仲良くさせるのは、面倒かも知れないけど、麻友さん、数学、物理学を、それぞれ仲良くしていてもらうのは、いいんじゃないかな?」


若菜「先に進みましょう。4人目は、ヘルツですね。日本の交流の電気が、50Hzと60Hzとあるというときの、Hzはヘルツと言いますが、この人と関係あるんですか?」

私「そう思うなら、ちょっと調べてみたら?」

若菜「カチャカチャ。ああ、この人の名前を冠した単位なのですね。振動が1秒間に50回なら、50ヘルツ」

結弦「でもさあ、いつも気持ち悪いんだけど、振動数の単位って、SIという標準の体系だと、{\mathrm{1/s}} なんだよな。なんで、{1} って書かなきゃならないんだろうなって、思ってる」

私「それは、高校2年生レヴェルの疑問だぞ」

結弦「お父さんも、そう思う?」

私「確かに、気持ち悪い。でも、それを使っていて、いつも上手く行き、間違いが起こらないのなら、そういう便利なものは、使っても良いのかも知れない」

麻友「アハハ、群論のできた理由がはっきりするまで、群論を使わないという太郎さんが?」

私「もう少しで、『数Ⅲ方式ガロアの理論』だって、読破できる。そうしたら、群論、酷使してやる」

結弦「次のページへ進もう」

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麻友「光電効果って、こうでんこうかよね」

私「うん」

麻友「どんなものなの?」

私「夏に、日向を歩いていると暑いけど、日陰に入ると涼しいよね。どうしてだと思う?」

麻友「それは、日陰の方が、そこの空気の温度が低いから」

私「それは、半分は正しいんだ。温度計で、日向と日陰の気温を測ると、日向は35℃でも、日陰は25℃くらいだったりする。でも、それだけじゃないんだ」

若菜「もしかして、光電効果と関係ある?」

私「うん。実は、太陽から光が来るといっても、真空の宇宙を伝わってくるのだから、熱が伝わってくるみたいなのは、ちょっと変。正確には、さっきの光量子、または光子という粒が、光の速さで飛んできているんだ」

結弦「ああ、だから、日向にいると、それの直撃を受けちゃうんだ」

麻友「えっ、そういうことなの? 光の直撃を受けるっていうのは、本当に光子っていうものが、バンバン当たってきてるってこと?」

私「そうなんだ。だから、日陰に入って、直撃を避けると、涼しい」

若菜「でも、お父さんのノートでは、金属の表面に光が当たると、電子がたたき出されるって、書いてありますけど」

私「最初は、そういう形で発見されたんだ。『おっ、光を当てると、電子が出てくるぞ』ってね。それで、調べていったら、光子という粒が当たっているんだと、分かってきたんだ」

麻友「粒じゃなくて、波じゃ、駄目だったの?」

私「初めは、波で説明しようと思ったんだけど、ある程度以下に振動数を下げると、電子が全く出てこないんだよ。それに、振動数を上げていくと、出てくる電子のエネルギーが、

{E \approx (a+b \omega)}

という増え方をする。マイナスになった場合は、出てこないということ。{a}{b} は、ある定数、{\omega} は、振動数に {2 \pi} を掛けたもので、角振動数というものなんだ」

麻友「なぜ {2\pi} を掛けるの?」

私「これから、進んで行くと、ここで現れた、{b} という定数は、プランク定数 {h} (ハー)というものを、{2 \pi} で割った、{\hbar} (エイチバー)という定数だと分かるんだ。だから、つじつまを合わせるために、{2 \pi} をかけておいたんだよ。光の振動数を、{\nu} として、

{\displaystyle b\omega = \hbar \omega = \frac{h}{2 \pi}  \omega=h \frac{\omega}{2 \pi}=h \frac{2 \pi \nu}{2 \pi} = h \nu}

となるでしょう。この方が、綺麗だ」

麻友「それ、帯分数じゃないんでしょ?」

私「もちろん。大学では、帯分数は使わず、分数の前に数字があっても、間に掛ける記号があるものと見なす」

麻友「太郎さんが、プランク定数が、定義値になったって、喜んでたけど、上の写真で、『現在では正確に {h=6.62607015 \times 10^{-34} \mathrm{J \cdot sec}}』と、書き込んでいるわね。嬉しい?」

私「量子力学のことを考えるとき、凄く考えやすくなった」

結弦「なぜ、{h} を『ハー』と読むの?」

私「私が、高校のときと浪人中、代々木ゼミナールで物理を習っていた、梶屋さんという先生が、

『光の振動数を {\nu} (ニュー)と表して、光のエネルギー {h \nu} を『ハーニュー』と読むのに慣れるといいよ』

と言った。それを、実践してる。それに、プランクはドイツ人だから、『ハー』で良い。一方 {\hbar} (エイチバー)の方は、イギリス人のディラックが使い出した記号なので、英語読みで、『エイチバー』と読むことにしている。『ハーバー』と読んでも、物理学者なら通じるだろうけど」

若菜「物理なら物理の、慣例があるのですね」

麻友「代々木ゼミナールの梶屋先生というのは、相対性理論のブログの『結婚をシミュレート(その8)』に出てきた先生ね」

私「そうだよ。大阪大学の物理学科を出て、代々木ゼミナールの先生を募集するテストに、100点中99点で受かったという優秀な先生だった。広島井口高校の物理の授業だけじゃ、京都大学理学部には、受からなかったと思う」

麻友「えっ、その1点は?」

私「漢字の間違いだったらしい。やっぱり予備校の先生は、漢字間違えるようだと、生徒の信用を失うから、厳しく見られたんだね」

結弦「ノートの5ページの写真の下の方の読者注に、図1.1には誤植があるって、書いてあるけど」

私「これ、原著は、第5版以上になっているはずなのに、誰も指摘してないんだ」

若菜「どういう誤植なんですか? お父さんも、電極(+)というのを、マイナスにして、電極(-)というのを、プラスに訂正してますが」

私「電池のマイナス極につながっている方が、(-)だと思って、そういう訂正をした。2005年4月5日は、それで、納得した」

若菜「まだ、先があるんですか?」

私「そのときは、先の方で行き詰まって、挫折した。次は、2006年4月3日に、またここで引っ掛かって、光が当たって、電子が出てきて、もう一方の極へ行くということは、電池の記号のプラスマイナスが、逆なんだと、やっと分かった」

麻友「あっ、そうか。電子は、電池のマイナス極から出てくるのですものね。これでも、やった」

若菜「お父さんまで、これ、やってるんですか?」

私「中学レヴェルの理科って、どれくらいだったのだろうと、読み直してる」

結弦「余り成果が上がってないんじゃない? こんな難しい本で、量子力学の講義するなんて」

麻友「いきなり、『ハーニュー』ですものね」

私「そのかわり、疑問に思ったことは、何でも質問してくれていい。実は、結弦にあげた、この本、

テイラー/ホイーラー 『時空の物理学』(現代数学社

時空の物理学―相対性理論への招待

時空の物理学―相対性理論への招待

の一番素晴らしいところは、最後まで読んで、訳者あとがきに至ったとき、明らかとなる。

 214ページから引用

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 (昭和37年にホイーラー博士が京都大学基礎物理学研究所に滞在していた折)熱心ではあるが寡黙な生徒を前に時々当惑の色をうかべていた博士は、ある日ポケットを10円玉でふくらませて意気揚々と教壇に登って言った「質問をした者にも、質問に答えた者にも褒美が出るよ!」。その日以来博士の左手がポケットの中で奏でる10円玉の音楽が最終日の講義まで続いた。


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若菜「お父さん。こういう先生になってください」

私「なろうと、思ってるんだよ」

麻友「目標は高くね。取り敢えず今日は、21時15分になっちゃったから、解散にしましょ」

私「じゃ、解散」


麻友「結弦に、あの本をあげたかった理由が、やっとわかったわ。それと、なぜあんなにボロボロになってるかも」

私「私の相対性理論が、『ベルサイユのばら』のオスカルみたいに、魅力的な理由が、少し分かったかな? じゃ、おやすみ」

麻友「おやすみ」

 現在2019年11月1日21時22分である。おしまい。