場の量子論を制覇しよう!

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中国の成果を讃える(その4)

 現在2024年1月30日19時35分である。(この投稿は、ほぼ3756文字)

麻友「今日は、茶話会。塩田さんと、二人きりだと、太郎さんは、思っていた」

私「『12時10分頃、来て下さい』とのことだったので、時刻を見計らって行くと、3人、メンバーの人、それから、メンバーの人のご主人様が、いらしてて、特殊なギョウザを作っていた。私を加えて、6人」

若菜「ガッカリした?」

私「『来てね』と言ったのが、麻友さんなら、ガッカリしたかも知れないけど」

結弦「原子力発電所を、スマホサイズに、とか、なんだか、未来のことを知っているような、塩田さんは、魅力的ではない?」

私「原子力電池だけど、昨日のネットニュースの最後に、

ベータボルトはすでに北京で特許を登録しており、今後は世界的なPCT特許の登録を開始する予定だ。中国核工業集団公司(CNNC)主催のイノベーションコンペティション2023で、ベータボルトは数少ない外部参加企業として、数百の企業や研究機関の中で際立っており、コンペティションで3位を獲得した。

(以下のページ最後から3行目くらいより)

ベータボルト社、民間用原子力電池の開発に成功。小型ドローン用などを想定 – DRONE


と、書いてある。もう博覧会とかで、出品されているような、技術で、情報が入ってきた塩田さんが、適切な時期に、私に教えるのは、そんなに難しいことでは、なかったのだ」

若菜「お父さんは、自分の手柄にならなくとも、他の人の成果を、讃える」

結弦「お母さんの心を、射止めるためなんだよな」


麻友「あなたたち、何を、根拠に?」

結弦「お父さんが、最も尊敬する物理学者は、ランダウソ連の物理学者だった。一方、西側で、ランダウに張り合えた物理学者として、ランダウが、『ソ連の物理学は、ファインマンの分だけ、アメリカに負けている』と、語ったことを、お父さんは知っていた。だから、お父さんのファインマンを慕う気持ちは、根拠があった。それを、加速したのが、お父さんの浪人中に、発刊され、お父さんが、2回生のとき、見かけた。

という本。お父さんのブログで、『物理定数を暗記する必要があるか』や、『女の人にスープを持ってくるよう言いつける』など、2回以上引用しているが、この部分は、まだ、引用してなかった」

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デイヴィッド・L・グッドステインの『教師として』というファインマン追悼号の章の1節。長いので、一部の引用になるため、人名などは、元の本を、読んで欲しい。


130ページ

 私の経験からいえば、どんな科学者もその内側を探ってみると、自分の仕事が完全には、人から理解されていない、と思っている傷ついた人間が潜んでいるものである。しかしファインマンは、稀にみる、おそらく非常に特別な例外だった。事実、私は、ファインマンが、若い理論家たちが切実に必要としている研究上の名声を、自分が彼らから取り上げてしまうことにならないよう、かなり立ち入って確かめているのを、何度も見たことがある。このコスタリッツとサウレスの論文が届いたとき、私はすぐさまファインマンのところへ行き、彼にこの事実を告げた。一瞬、彼の顔をほんの小さな失望の影がよぎったように私には見えた。だが、彼はすぐに明るい顔になって、こういった、「なんと、世界の別の場所にいる二人の男が、別の問題を考えていて、同じ考えに行き着くなんて。あれは正しかったんだ!」(彼は明らかにこのコスタリッツとサウレスを、一人の人物と思っていたようだ)。コスタリッツーサウレスの理論は、こうして統計力学のもっとも重要な理論のひとつになった。


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麻友「ランダウを通じて、ファインマンを尊敬するのも、その生き方に、共鳴するのも分かる。でも、太郎さんには、業績なんて、ないじゃない」

若菜「人間が、100歳まで生きる世の中です。今、52歳のお父さんだって、まだまだ、分かりませんよ」

私「新しい発見を、するばかりが、数学者、物理学者ではない。新しくて、既存の枠組みで、扱えない理論を、整理し、広く普及させるのも、大切なことだ」


麻友「ところで、中国の原子力電池が、現実味を帯びたのは、なぜだったの?」

私「一般には、ナノテクノロジーと呼ばれる、もの凄く小さいものを作れる技術が、進んだからだ。ナノとは、{1\mathrm{nm}=10^{ー9}\mathrm{m}} というように、10のマイナス9乗、一方、何度もやった、原子の大きさ、1オングストロームは、{10^{ー10}\mathrm{m}} だった。だから、原子10個ずつくらいまで、加工できる。今までも、原子力電池のアイディアはあっただろうが、技術が伴わなかった」

麻友「それで、現行の電池産業が、全部職を失うというのは?」

私「それの受け皿が、整ったから、インターネットで、私が見られるように、報道できたんだろうね」


若菜「お父さんは、説明責任を果たしたのでしょうか?」

私「ニッケル63が、無尽蔵に得られるのかどうか? という問いには、答えられてはいない」

私「また、福島第一原子力発電所トリチウム汚染水を、海に放出して良いのかも、私には分からない」

私「原子力電池で、全部の電気がまかなえるようになると、地震で停電などということも、なくなる。ただ、ニッケル63で、そこまでの電力をまかなえるかどうかは、分からない。やっぱり発電所は、必要なのかも知れない。こういうことは、専門家が、もっと高い見地から、調べているだろう」


麻友「私には、ウソを付かない太郎さん。このレポート役に立ったわ」

私「そう言ってもらえると、嬉しい。じゃあ、おやすみ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

 現在2024年1月30日22時31分である。おしまい。