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量子力学概論(その14)

 現在2024年7月2日19時04分である。(この投稿は、ほぼ2566文字)

麻友「もう、逃げられないわね。グライナーの計算」

私「今日、一日で、これ全部は、無理なことは、分かっている」

麻友「角運動量演算子って、何?」

私「まず、そこからだな。ここで、角運動量演算子を、分けなくてはならない。その後の文章にあるように、『古典力学では角運動量{\mathit{L=r \times p}} という定義なので、{\cdots}』というように、古典論に、角運動量というものがある」

麻友「角運動量(かくうんどうりょう)?」

若菜「どんなものですか?」

私「ここで、私は最初、『角運動量というものは、私も良く分かっていないんだ。計算だけ出来れば良いよ』と、答えるつもりで、今日の構想を練っていた。だが、そのうちに、『角運動量というものは、ケプラーの惑星の3法則の2番目、面積速度一定の法則の面積のことだった』ということを、思い出した」

麻友「ケプラー?、あっ、大学でちょっと習った。ケプラーガリレイニュートンと、進むのよね」

若菜「惑星は、太陽を1つの焦点とする楕円に沿って、運行する。これが、惑星の第1法則。次に、惑星と太陽を結ぶ直線が、惑星の動きと共に、掃いていく擬似的に三角形の部分の面積は、惑星がどこにいても、一定。これが、惑星の第2法則。第3法則は、今、関係ない。私も、大学で、習いました」

結弦「高校でも、理系だと少し習う。ケプラーが、師ティコ・ブラーエと共に観測したものを含めて、大量のデータから、割り出したって」


私「なんだ、お前たち、みんな知ってるんじゃないか。ちょっと突っつけば、出てくるんだな。100円玉で、『質問をした者にも、質問に答えた者にも褒美が出るよ!』って、やってやろうか?」

若菜「それ、いいですね。貯金箱に貯めといて、後で、お祝いしません?」

私「分かった」

私「じゃあ、若菜の提案から、100円」

若菜「というか、こうした途端に、楽しくなった」

結弦「演算子の方は、何ですか?」

私「よし、結弦100円。演算子という言葉を辞書で引くと、『関数に関数を対応させる写像』などと書いてある。量子力学の場合、ある関数を微分して、導関数を、対応させる、微分が、一つの演算子になっている。微分演算子だ」


麻友「あっ、私も入れてよ。角運動量が、古典論では、 {\mathit{L=r \times p}} だった。量子論では、どうなるの?」

私「麻友さん、100円。これは、なぜこんな簡単なことを、するだけで、角運動量から、量子論の、角運動量演算子というものが、作れるのか、わからないだろうけど、やってみせるよ」

私「まず、この場合、 {\mathit{L=r \times p}}{r} は、位置ベクトルで、{p} が、運動量だというのは、いいな」

結弦「角運動量でなく、普通の運動量だね。{p=mv} の」

私「結弦、100円。その通り」

私「さて、{\displaystyle r = \left(  x , y , z \right)} が、どう演算子に変わるかを知りたいだろうが、位置ベクトルの方は、どう変わったか分からず、分かり難い。先に、運動量の方を見てみる。{\displaystyle p = \left(  m v_x , m v_y , m v_z \right) } と成分表示して、{\displaystyle p= \left(  p_x , p_y , p_z \right)} と置く。そして、

{\displaystyle \hat{p} =\left(  \hat{p_x} , \hat{p_y} , \hat{p_z} \right)= \left( -i \hbar \frac{\partial}{\partial x} , -i \hbar \frac{\partial}{\partial y}, -i \hbar \frac{\partial}{\partial z} \right)}

とするんだ」

若菜「あの、、、そのハット? 山型の冠を乗せると、演算子ってこと?」

私「そう。若菜、100円」

結弦「つまり、

{\displaystyle  \hat{p_x}=-i \hbar \frac{\partial}{\partial x}}

って、こと?」

私「良く分かっている。結弦、100円」


麻友「それで、この演算子を、どう使うの?」

私「麻友さん。100円。ただ、それはねえ、かなり説明難しいんだよ。今、次の式は、天下りだが、認めてくれ」

{\displaystyle 〈F〉=\int \psi^* \hat{F} \psi dV}

私「説明すると、今考えている物理系が、ある状態(それを、{\psi} とするのだが)にあるとき、{F} という量の平均値は、右辺のようになるというのだ」

若菜「積分を使うのですか?」

私「若菜、その通り。100円」

私「差し当たって、演算子を、{\psi} というもので、挟んで、計算するんだということだけ、覚えて欲しい。82ページから87ページまで、積分は出てこない」

結弦「お父さんは、最初から、

{\displaystyle  \hat{p_x}=-i \hbar \frac{\partial}{\partial x}}

というの、認められた?」

私「全然。3回生くらいになるまで、認めてなかった。だから、量子力学は、いつまで経っても、分からなかった。結弦、100円」

麻友「太郎さん。疲れているでしょう。これで、今日は、終わりにしては?」

私「じゃ、解散」

 現在2024年7月2日23時24分である。おしまい。