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量子力学概論(その15)

 現在2024年7月3日19時12分である。(この投稿は、ほぼ2610文字)

麻友「昨日の、『褒美が出るよ!』すっごく楽しくなった」

若菜「お父さん。貯めておかなきゃ、駄目ですよ」

私「うん。分かっている」

結弦「昨日の、

{\displaystyle \hat{p} =\left(  \hat{p_x} , \hat{p_y} , \hat{p_z} \right)= \left( -i \hbar \frac{\partial}{\partial x} , -i \hbar \frac{\partial}{\partial y}, -i \hbar \frac{\partial}{\partial z} \right)}

という定義だけど、この右辺は、演算子なんでしょ。関数に、関数を、対応させるって、どういう風に、やるの?」

私「具体的に、やってみなければ、分からないよな。結弦、100円」


麻友「あっ、見た? 今、数式の計算していた太郎さんの顔。誰かに説明しようとして、計算しているときの、太郎さん。小学生でも、分かるくらいの、丁寧な式変形する。あの顔をできるなら、太郎さんまだ、認知症じゃないわよ」

若菜「お父さん、こんなこと、書かせていいんですか? 確かに、ルジャンドル多項式とロドリーグの公式計算するのは、大変で、没頭しなければ、計算できないでしょうけど」

私「私の人生でも、こういうことは、ひとつきに1回くらいしか、訪れないんだが、本当は、毎日、こうだと良かったんだけどね。若菜、100円」


私「例えば、{f(x)=x^2} というのは、1つの関数だな。結弦、{f} に、{\hat{p_x}} を、演算させてご覧」

結弦「それは、{\displaystyle \hat{p_x}f=\hat{p_x}f(x)=\hat{p_x}x^2 = -i \hbar \frac{\partial}{\partial x} x^2=?} で、・・・」

結弦「まるいディーは、その文字だけで、微分するんだよね?」

私「そう。100円」


結弦「{\displaystyle \hat{p_x}f= -i \hbar \frac{\partial}{\partial x}x^2= -i \hbar 2x} と、求まった」

私「これは、数学や物理学の慣習なんだが、算用数字は、先頭に持って来た方が、収まりが良い」

結弦「{\displaystyle \hat{p_x}f= -i \hbar \frac{\partial}{\partial x}x^2= -i \hbar 2x=-2i \hbar x} と、言うこと?」

私「そう。結弦、100円」

若菜「私も、やってみたい」

私「若菜、100円。じゃあ、{g(x,y)=x^2+2y^3} に、{\hat{p_y}} を、演算させてご覧」

若菜「もう分かりましたよ。

{\displaystyle \hat{p_y}g=\hat{p_y}g(x,y)=\hat{p_y}(x^2+2y^3) = -i \hbar \frac{\partial}{\partial y} (x^2+2y^3)= -i \hbar 6y^2= -6 i \hbar y^2}

ですね」

私「それで良いんだ」

麻友「私も、やってみたい」

私「麻友さん、100円。じゃあ、{h(z)=e^z} として、{\hat{p_z}} を、2回、演算させてご覧」

麻友「2回か。取り敢えず書いて見よう。

{\displaystyle \hat{p_z} \hat{p_z}h= \biggl(-i \hbar \frac{\partial}{\partial z} \biggr) \biggl( -i \hbar \frac{\partial}{\partial z} \biggr) e^z= (-i \hbar ) (-i \hbar ) \frac{\partial}{\partial z} \frac{\partial}{\partial z} e^z =(-1)^2 i^2 \hbar^2 \frac{\partial}{\partial z} e^z}

イーの指数関数って、微分しても変わらないのよね」

私「良く覚えていたな。麻友さん、100円」

麻友「とにかく書いて見るものね。

{\displaystyle \hat{p_z} \hat{p_z}h=(-1)^2 i^2 \hbar^2 \frac{\partial}{\partial z} e^z =1 ・(-1) \hbar^2 e^z=-\hbar^2 e^z}

やった」

私「ひとつ聞いてみたいが、{f(x)=x^2} に、{\hat{p_z}} を演算させたら、どうなる? 誰か」

若菜「{z} で、{x} の関数を、微分する。他の変数は、定数と思って、微分するというのが、偏微分の定義ですから、定数の微分は、ゼロ。つまり、

{\displaystyle \frac{\partial}{\partial z} x^2 =0}

です」

私「その通りだ。若菜、100円」

私「量子力学では、状態と呼ばれる、複素数の波が、空間を満たしていると、考える。その波の関数を、位置とか運動量の演算子で、変化させる。そうして、変化させたものを、積分すると、例えば運動量の平均値(これを、期待値と言うが)が、得られるのだ。だから、演算子を求めるのは、重要なことなんだ」

結弦「高校の物理学とは、全然違うんだね」

私「私も、やっと分かってきた。結弦、100円」

麻友「もう、23時02分。終わりにしたら?」

私「麻友さん、100円。じゃあ、これで、今日は終わりにしよう」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

私「おやすみ」

 現在2024年7月3日23時05分である。おしまい。