場の量子論を制覇しよう!

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量子力学概論(その10)

 現在2023年4月26日11時12分である。(この投稿は、ほぼ5947文字)

麻友「エネルギーの式を、導く?」

私「いよいよ、ブログに、書こうと思った瞬間、『ハッ、これ、書いたことある』と、思った。これだ」


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麻友「太郎さん。エネルギーの式を、

{\displaystyle E=\frac{mc^2}{\sqrt{\displaystyle 1-\frac{v^2}{c^2}}}}

と、お父さんの前でも、今回も、見せてくれたじゃない」

私「うん」

麻友「このルートが、やっかいじゃない。両辺自乗しちゃったら? こういう風に

{\displaystyle E^2=\frac{m^2c^4}{\displaystyle 1-\frac{v^2}{c^2}}}

どう?」

私「その線で行くと、もっと行かれる。エネルギーの他に、運動量というものが、あるんだ。これは、フィギュアスケートの試合で運動した量という意味のものではなく、エネルギーと同様に、

{\displaystyle p=\frac{mv}{\sqrt{\displaystyle 1-\frac{v^2}{c^2}}}}

と、定義されるものだ。質量掛ける速度に、ほぼ等しい。ルートの中が、相対性理論による補正項」

麻友「つまり、普通は、

{p=mv}

ということ?」

私「そういうこと。さて、麻友さんが外した、ルートと同様、これも、自乗する。

{\displaystyle p^2=\frac{m^2v^2}{\displaystyle 1-\frac{v^2}{c^2}}}

分母をはらう。

{\displaystyle p^2\biggl( 1-\frac{v^2}{c^2} \biggr)=m^2v^2}

右辺を、分母分子に {c^2} をかけて変形。

{\displaystyle p^2\biggl( 1-\frac{v^2}{c^2} \biggr)=m^2c^2\frac{v^2}{c^2}}

{\displaystyle \frac{v^2}{c^2}} で、まとめて、

{\displaystyle p^2-p^2\frac{v^2}{c^2}=m^2c^2\frac{v^2}{c^2}}

{\displaystyle p^2=\biggl( p^2+m^2c^2 \biggr) \frac{v^2}{c^2}}

割り算して、

{\displaystyle \frac{p^2}{p^2+m^2c^2}=\frac{v^2}{c^2}}

 これを、次の式に代入。

{\displaystyle 1-\frac{v^2}{c^2}=1-\frac{p^2}{p^2+m^2c^2}=\frac{p^2+m^2c^2}{p^2+m^2c^2}-\frac{p^2}{p^2+m^2c^2}=\frac{m^2c^2}{p^2+m^2c^2}}

 さて、この結果を、麻友さんの自乗した式に代入すると、

{\displaystyle E^2=\frac{m^2c^4}{\displaystyle 1-\frac{v^2}{c^2}}=\frac{m^2c^4}{\displaystyle \frac{m^2c^2}{p^2+m^2c^2}}}

    {=c^2(p^2+m^2c^2)=p^2c^2+m^2c^4}

となる。この最後の式、

{\displaystyle E^2=p^2c^2+m^2c^4}

これが、エネルギーの厳密な式だ。この計算は、放送大学の相対論の教科書を参考にした。

岡村浩『相対論』(放送大学教育振興会


麻友「もう、速さ {v} は、現れないのね」

私「そうなんだ。私が、2013年に、質量再定義のための、論文を発表しようとしたとき、X指定の親友から、運動量は保存量だが、速度は保存量ではないから、このままでは、測定できないと、言われた。私に取っては、測定できないなどという概念に慣れていなかったので、目から鱗だった」


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                (力学のブログの以下の投稿より)

mechanics.hatenablog.com



若菜「お父さん、痴呆が進んでいると、悩んでいない?」

私「もう、半分、諦めた」

麻友「X指定の親友と、言ってた頃ですものね。本当は、藤田さん。論文を、見てくれたの?」


私「ビッシリコメントを、書いてくれた」

結弦「例えば?」

私「『異論もあろうが、私は、こう思う』と、書いたら、『異論が、予想されるなら、全部書き上げて、論破せよ』とか」

結弦「修士課程出てる人は、恐ろしい」

若菜「その論文は?」

私「不確定性原理で、質量が測定できるという論文だったけど、余りにも小さい値を測定しなければ、ならなくて、実験にかからないと、判断して、発表はしなかった」

麻友「捨てちゃったの?」

私「相対論のブログの『私の文献』のリンクに、『質量の再定義についての一つの提案』というワードのファイルで、保存しては、あるけど、文字化けもあるから、見なくて良いよ」


若菜「お父さん。実は、何本も、論文書いているんだ」

私「世の中に、認められていないんじゃなくて、単に、レヴェルが低いんだ」

麻友「どうすれば、レヴェルが、上がるの?」

私「少なくとも、もっと難しい数学や物理学の文献を、読まなきゃ」

結弦「例えば?」

私「ランダウとか」

結弦「そうなんだね」

麻友「ここは、太郎さんの学んだことを、発表する場なんだものね。もっと吐き出させなきゃ」

私「さて、テキスト本文」

麻友「テキスト真ん中辺り、『光電効果を理解するために提案された光量子は光の速度 {c} で動き回る.したがって,アインシュタイン相対性理論から光子の静止質量は {0} であることが導かれる.』って、書いてあるけど、どうして静止質量は {0} だって、導けるの?」

私「これは、最初は、面食らうかもね。ルート付きの、エネルギーの式を、思い出してみて?」

麻友「こう。

{\displaystyle E=\frac{mc^2}{\sqrt{\displaystyle 1-\frac{v^2}{c^2}}}}

だったわね」

私「粒子の速さが、光速度。つまり、{v=c} と、すると?」

麻友「

{\displaystyle E=\frac{mc^2}{\sqrt{\displaystyle 1-\frac{c^2}{c^2}}}=\frac{mc^2}{0}}

あっ、分母が、{0} になっちゃう。もし分子が、{0} でなかったら、無限大になっちゃう」

私「そう。だから、質量 {m} は、{0} のはずだと、相対性理論から、結論される」

麻友「この式は、相対性理論の式? お父さんは、ローレンツ変換の式だと言ってたけど」

私「物理学で、普通、ローレンツ変換の式という。物理学では、ややこしくて、ローレンツという物理学者が、2人もいる。私の戦友から教えてもらったことで、以下のページにも書いてある」

eman-physics.net


麻友「太郎さん。ここまで、アンテナ伸ばしてるの?」

私「いやこれは、ネットで、簡単に引っ掛かるんだ」

麻友「太郎さんは、ネットをどれくらい使ってる?」

私「私は、1971年生まれだろう。デジタルネイティブ世代は、1970年代後半からだから、本当は、付いて行かれてない。ただ、色々と幸運が、重なった。父が、Z-80 のマイコンを、自作するほどのコンピューター好き。家族が、家電製品が、上手く動かないと、『たろちゃん、なんとかして』と来るので、メカに強くなる。物理学科を目指したので、当然理系。パソコンは、PC-8001、PC-9801VM21、ここで、発病するが、インターネットが、出来たときには、父が、『インターネットについて、レポートを書け』。当時は、PC-9821Asを使ってた。そして、1995年、Windows95

麻友「えっ、Windows の前って、何だったの?」

私「N-BASIC、N88-BASIC、MS-DOS版BASIC、色々ありましたよ」

麻友「それは、プログラミング言語でしょう」

私「それは、そうだけど、麻友さんが生まれる前の、私の頃、OS(オペレーティングシステム)を、変えるなんていう概念は、なかったんだ」

麻友「そっか、私も、アイドルで、忙しかったから、パソコンとじっくり向き合う時間もなかったけど、インターネット以前というのは、時間あったんでしょうね」

私「そう思っていたんだけど、勉強ばっかりしていたのかな? って、思い返すと、結構ゲームをやってた。あんなにゲームやってなきゃ、浪人しなかったかもな、などとも思う」

麻友「小林りんさんが、先々週の朝日新聞で、『ギャップイヤー』の必要性を、説いていたじゃない」

私「まあ、過去を後悔するのは、私の生き方に反するんだ」


若菜「お父さん。それだから、51歳まで、生きてる。素晴らしい」

私「この部分の私のノートもスキャンしておいた」

麻友「私のお母さんの手紙」

私「『麻友』ノート作る前、このノートとかに、メモしてたんだ」

若菜「生々しいですね」

結弦「その『麻友』ノートも、終わった。それに、合わせて買った、クルトガアドバンスをなくして、3本のプリン君のシャーペン。どうなったの?」

私「まだ、最初の以外、壊れてないよ」

麻友「当分、恋人は、できないか」

私「できてるよ」

麻友「(ドキッ)誰?」

私「麻友さんだろ」

麻友「(あ、馬鹿みたい、私)そうね」

私「ちょっと、おしゃべりが過ぎたな。もう21時04分だから、終わりにするよ」

若菜「お父さんは、誤植があるとき、右上や左上に、行を書きます。左の上の、『図 1.1』や、『下から l.4 』は、誤植では?」

私「良く見ているな。『図 1.1』というのは、電池の記号が、プラスマイナス逆になっているという話で、


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結弦「ノートの5ページの写真の下の方の読者注に、図1.1には誤植があるって、書いてあるけど」

私「これ、原著は、第5版以上になっているはずなのに、誰も指摘してないんだ」

若菜「どういう誤植なんですか? お父さんも、電極(+)というのを、マイナスにして、電極(-)というのを、プラスに訂正してますが」

私「電池のマイナス極につながっている方が、(-)だと思って、そういう訂正をした。2005年4月5日は、それで、納得した」

若菜「まだ、先があるんですか?」

私「そのときは、先の方で行き詰まって、挫折した。次は、2006年4月3日に、またここで引っ掛かって、光が当たって、電子が出てきて、もう一方の極へ行くということは、電池の記号のプラスマイナスが、逆なんだと、やっと分かった」

麻友「あっ、そうか。電子は、電池のマイナス極から出てくるのですものね。これでも、やった」


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                 (『量子力学概論(その3)』より)


若菜「頭、十分働いている」

私「『下から l.4 』の方は、{(1.3)} で、

{\displaystyle E^2=(m_0 c^2)^2+p^2c^2=\hbar^2 \omega^2}

だが、光子の静止質量は、{m_0=0} だから、

{\displaystyle E^2=p^2c^2=\hbar^2 \omega^2}

平方根取って、

{\displaystyle E=pc=\hbar \omega}

だから、

{\displaystyle p=\frac{\hbar  \omega}{c}}

で、新しく波数(はすう)

{\displaystyle k=\frac{\omega}{c}}

というものを、定義して、

{\displaystyle p=\frac{\hbar  \omega}{c}=\hbar k}

としたんだから、式 {(1.4)} は、

{\displaystyle p=\hbar k=\frac{\hbar  \omega}{c}}

でなく、

{\displaystyle p=\frac{\hbar  \omega}{c}=\hbar k}

という順番だろう。って、誤植直してるの」

結弦「すげー、そこまで、見てるの?」

私「私にも、難しい本なので」

麻友「分かった。じゃあこれで、終わりにしましょう。テキスト2ページまでね」

私「じゃ、解散」

 現在2023年4月26日21時44分である。おしまい。