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量子力学概論(その16)

 現在2024年7月8日18時00分である。(この投稿は、ほぼ3328文字)

麻友「太郎さん。今日、通院だったのね」

私「考えてみれば、父が入院しているのだから、会いに行ってあげれば良かったかもな」

麻友「私のことばかり、考えていた。古いブログ、見返しながら」

結弦「でも、あのブログは、全部お父さんの妄想なのだから、思い返すことの意味がないのに」

若菜「この一連の会話を、どこかで、渡辺麻友さんが、見てくれているという、決して消えない思い込みが、あるのでしょう」

私「今日は、あの人のことを、一応、京野さんに報告した。先生も、『あのボールペンの人』と、覚えていた。他の人が、お誕生日に何をもらったか、なんて、良く覚えているものだな、と、びっくりしたが、私が、無関心過ぎるのだろう」

麻友「それでいて、太郎さんは、自分の好きな数学に、話を持って行きたがる」

私「以前の『数学』のゲームという構想を、諦めたわけではない。あの人が、一緒にそのときの数学のテーマを理解して、得意の絵の腕で、曲線や曲面の絵を、ボールペンじゃないのか? イラストレーターかな? で、スラスラと描いてくれたりしたら、私の麻友さんに傾いていた、天秤も、あるいは、あの人の方に、傾くかも知れないんだけどね」

若菜「どういう絵が、必要なのですか?」

私「それは、私には、説明出来ない。例えば、今日の話題に、ベクトルの外積というものが、出てくるが、これが外積か、と納得させる絵を描いて欲しい」

結弦「見ていよう」


麻友「グライナーの続きね」

私「麻友さんは、本文の1行目すら分からないだろうが、

*******************************

(略)古典力学では、角運動量{L \equiv r \times p } という定義なので、演算子{\hat{r}}{\hat{p}} をそのままここに代入しよう。すると

{\hat{L} \equiv \hat{r} \times \hat{p}=-i \hbar (r \times \nabla )}

となる。(以下略)

*******************************

の説明をすれば、ある程度分かるかも知れない。{L \equiv r \times p } の、掛け算記号は、エル・イクイヴァレント・アール・クロス・ピーと読む。普通の掛け算ではなく、外積(がいせき)と呼ばれる掛け算だ」

結弦「3本線は、『現代論理学』では、同値だったけど」

私「色々な使われ方をする。ここの場合、{L \equiv r \times p } は、『{L = r \times p } は、定義である』という意味で使われている。{\displaystyle \stackrel{\mathrm{def.}}{=
}} というのと同じだ。結弦、100円」

麻友「外積というものがあれば、内積というものもある? あっ、ベクトルの内積ってあったわね」

私「チップだけど、麻友さん100円」


若菜「大学で、勉強しました。{r=(x,y,z),p=(p_x,p_y,p_z)} とするとき、{r} と、{p}外積 {r \times p } は、

{x,~~y,~~z}

{p_x,p_y,p_z}

と書き、さらに、その右に、

{x,~~y,~~z,~~x}

{p_x,p_y,p_z,p_x}

と、書き足す。

 ここで、大向こうの皆さん、行きますよ。

 まず、

{x,~~y,~~z,~~x}
{~~~~~~~}
{p_x,p_y,p_z,p_x}

の①のところから、対角線で、

①={\begin{vmatrix} y & z \\ p_y & p_z \end{vmatrix}}

行列式を計算し、それを、

{r \times p =(}{,~~,~~)}

と、{x} 座標のところに、入れます。

 次に、

{x,~~y,~~z,~~x}
{~~~~~~~~~~~~~~~}
{p_x,p_y,p_z,p_x}

に、同じことをして、

②={\begin{vmatrix} z & x \\ p_z & p_x \end{vmatrix}}

行列式を求め、

{r \times p =(}{,}{,~~)}

と、{y} 座標のところに、入れます。

 最後に、、、、ないんですね。③を、置く場所が、

{x,~~y,~~z,~~x}
{}
{p_x,p_y,p_z,p_x}

 それで、仕方ないんで、まだやっていない、最初のところを計算する。

{x,~~y,~~z,~~x}
{~~}{~~}
{p_x,p_y,p_z,p_x}

③={\begin{vmatrix} x & y \\ p_x & p_y \end{vmatrix}}

行列式を求め、

{r \times p =(}{,}{,}{)}

と、当てはめる。これが、外積の定義なんですよね」

ブログ読者「オー!!」


私「大向こうを、うならせる、説明だったぞ。若菜、特別に、300円」

若菜「ヤタッ」



麻友「太郎さん。このやり方で、いつもやってるの?」

私「麻友さん、100円。私は、結果は同じだけど、もっと長い、根拠が分かり易い方法を、使っている」


結弦「見てみたいな」

私「それぞれ、{(x,y,z)} の方向の単位ベクトルを、{(\mathbf{i},\mathbf{j},\mathbf{k})} として、

{\begin{vmatrix} \mathbf{i} & \mathbf{j} & \mathbf{k} \\ x & y & z \\ p_x & p_y & p_z \end{vmatrix}}

という3次の行列式を計算することにしている。結弦、100円」

麻友「どうして、その方法を?」

私「今日みたいに、沢山計算してきて、頭がぼおっとするくらいに、なっているときに重要なんだ。こういうときに、外積を計算する必要があったとする。例えば、2本の平行でない直線の、両方に直交する直線を求めるとかね。そういう場合、3番目のどこだったか分からなかったのが、プラスだったかマイナスだったか、不安になったりする。前にも言ったけど『人の命を救おうって言ってるのに、目の前のメスやピンセットが、いつも通り動いてくれない、なんてことが、起こったら、どうするの?』という、不安があっては、私としては、駄目なんだ」

麻友「あのときの具体例か。太郎さんと、付き合ってきて、こんな問題にも、出くわすなんてね」

私「麻友さん、100円ね」


若菜「外積の計算の仕方まで、ブログでやる必要あったんですか?」

私「あの人が、この外積の説明聞いて、どんなイメージと絵を持ってくるか、気になる。だから、丁寧に、説明した。若菜、100円」

麻友「病院へ行ってきて、疲れてる。今日は、ここまでにしたら? グライナーは、そんなに進まなかったけど」

私「麻友さん、100円。じゃあ、これでおしまい」

若菜・結弦「バイバーイ」

麻友「バイバイ」

私「バイバイ」

 現在2024年7月8日21時45分である。おしまい。